「終活」というと、死に向かう準備というイメージがあって、「縁起でもない」と思われるかもしれません。
しかし、「終活」とは、「人生の終焉を考える事を通じて、自分を見つめ今をよりよく自分らしく生きる活動」のことを言います(一般社団法人 終活カウンセラー協会)。
今までの自分の人生を見つめ直し、自分がこの人生にお別れを告げるときのことを考えることで、やり残したこと、もっと楽しみたいこと、やりたいことが見つかるかもしれません。
頼る人が身近にいなくて、もしものときどうしたらいいかわからない。
家族には迷惑をかけたくない。
将来どうなるのか不安。
延命治療はどうすれば?
「終活」の悩みは、人それぞれだと思います。
皆さまのそんな悩みに寄り添って、一緒に考えていきたいと思っています。
なぜ遺言書を書く必要があるのでしょうか?
自分が亡くなったあとのことなど、想像したくないですよね。 でも、少しだけ想像してみて下さい。
遺言書がなかったら、相続人は、遺産分割をするために、話し合いをしなければなりません。
相続人の中には、疎遠になっている人がいるかもしれません。仲のよくない相続人がいるかもしれません。
でも、遺言書がなかったら、法定相続人全員が合意して、署名捺印をしなければ、預金を引き出すことも、不動産登記の名義変更もできなくなります。
相続人の中には、とてもよくお世話をしてくれたご家族や、入院しても全く会いにも来なかったご家族もいるかもしれません。
でも、遺言書がなかったら、お世話をしてくれたことは対価として相続分に反映されることはほとんどなく、会いに来なかったご家族も、民法で定められた法定相続分を主張することができます。なんだか不公平ではありませんか? それを変えることができるのは、遺言書を書くことができるあなただけなのです。
遺言書には、法的効力はありませんが、ご自分の想いやご家族への感謝のことばなどを書くことができます。
これを付言事項と言います。
遺言書は、遺産を分ける上での遺されたご家族の指針となるだけでなく、ご家族に想いを伝える大切なメッセージにもなるのです。
エンディングノートは、死ぬ準備と思っていませんか?
たしかに、エンディングノートには、葬儀や相続に関する項目もあります。
死を直視することはとても気の重いことです。 でも、実は、エンディングノートは、家族への思いやりの引き継ぎノートみたいな役割を果たしてくれます。
終末期医療の場面で、意識がないお父さんの延命治療をするかどうか、ご家族が決断をせまられます。
どちらに決断したとしても、本当にお父さんはこれでよかったんだろうかとご家族には悔いが残ります。
そんなとき、お父さんが、エンディングノートに、ご自分の希望を書いて下さっていたら・・・
ご家族はお父さんの希望だからと決断することができるのではないでしょうか。
生命保険各社の調査で、未請求の死亡保険金が計約20億円もあることが判明しました。
その原因は、高齢化によるものでした。
受取人が死亡しているケースと、受取人が保険加入を知らないケースが多かったということです。
生命保険は、請求しない限り、保険金が支払われることはありません。
高齢になったご夫婦が、お互いを受取人として生命保険に加入していた場合、受取人が先に死亡されたり、認知症になっていたりしたら、ご家族はどこの生命保険に加入しているのか、知ることが難しくなります。
生命保険は、加入した方の遺されるご家族に対する思いやりです。
どこの生命保険に入っているとエンディングノートに書いておいたら、きちんと、ご家族にその想いを受け取ってもらうことができるはずです。
エンディングノートは、自分の人生を見つめ直し、これからの人生をより豊かに自分らしく生きていくための未来ノートのようなものでもあります。
エンディングノートを楽しみながら書いてみませんか?